
クリーチってなに?

一言で言うと、イーストを使ったバターケーキです

クリーチは、東方正教会の復活祭(パスハ)の時に焼かれるバターたっぷりの菓子パンのようなものです。
クリーチは、伝統的に復活祭の奉神礼(カトリックのミサと同義)の際、バスケットにカラフルな花による装飾と共に入れられ、司祭によって成聖される。成聖されていない残りのクリーチは、パスハ(復活大祭:パスハに食べられる菓子)とともにデザートに食べられる。成聖されたクリーチは、日々の朝食の前に食べられる。青文字は筆者
ウィキペディア(Wikipedia)
見かけはふわふわのカップケーキのようですが、どちらかというと「バターたっぷりの少し固めのパン」です。そして、雪のように白いアイシングがかけられているのが特徴的です。
毎年復活祭の時には教会に行っていたのですが、コロナ禍の為に去年と同様、今年も行くことができません。
そんな中で、気持ちだけでもロシアの復活祭を感じてみようと思い、作ってみました。
クリーチの作り方は様々ある
この記事を書くにあたって、いくつかのクリーチのレシピを見てみました。
ただ混ぜ込むものや、分割して後から混ぜるものなど、様々な作り方があります。
共通しているのは「イーストを使った、バターパン。飾りはアイシング」ということです。
ロシア料理は、比較的レシピも自由(基本的に母親から娘に受け継がれる、という事なので、家庭によって作り方も様々ある)なので、決定版というのは無いのかもしれません。
今回は、クックパッドに載っていたレシピを参考にしました。(別々に生地を作って、後から混ぜ込むスタイル)
材料を揃えよう

材料は、ほとんど家にあるようなもので揃える事ができます。
《材料》
- 中力粉(強力粉と薄力粉を半分づつ混ぜました)
- ドライイースト
- バニラエッセンス(なかったので使いませんでした)
- 牛乳
- 砂糖
- 塩
- 卵
- バター(溶かしておく)
- 干しぶどうやドライフルーツ(ラム酒で漬けておく)
生地その1を作る

温めた牛乳とイーストを混ぜて、小麦粉(半量)と混ぜます。まとまってきたら休ませます。生地その2を作っている間にぷくぷく発酵してきます。

生地その2を作ります

卵、砂糖を泡立て、小麦粉を混ぜてよく混ぜます。
生地その1、その2を混ぜます

生地その1とその2を手でよく混ぜます。最初はマーブル状になりますが、段々混ざってきます。かなり生地が柔らかいので、適宜強力粉をまぶして、手にベタベタがつかない程度にまで混ぜます。
この時点で、ラム酒を切ったドライフルーツを混ぜ込みます。
型に入れて焼く
今回は、100円ショップで買ってきたマフィン型を使いました。

直径5センチくらいのものに7つに分け、180度に予熱したオーブンで25分焼きました。ムクムクと大きくなってくるところを見るのはとても楽しいですね♪

焼き上がりました

竹串をさして、生地がついてこなければ焼き上がりです。
これを冷まして、卵白と砂糖でアイシングを作ってデコレーションをすれば出来上がりです。
ちなみに、一つ味見がてらで食べてみました。柔らかいスコーンのようで、甘さも案外控えめでおいしかったです♪
仕上げはカラフルに♪
焼き上がったクリーチにデコレーションをします。

粉砂糖に水とレモン汁を混ぜたものを、クリーチの上にかけ、乾く前にチョコスプレーをかけて出来上がり。
お子様がいらっしゃる方は、一緒に作ってみても楽しいと思います。

イースターエッグと一緒に飾ってみました。
卵を染めるのが面倒くさかったので、茶色卵に絵をつけて、出来上がり。一気に復活祭っぽくなりました。
ハリストス復活! 実に復活!
作ってみた感想
去年もこのレシピで作ってみたのですが、その時は小さい鍋(18センチのル・クルーゼ)を使って、大きなクリーチを焼きました。なかなか焼ける調子が分からず、生焼けになって焼く時間を伸ばしたりして、少し苦労しました。しかも、切り分けると案外固くなるのが早いので、今回は小分けにして食べやすく仕上げてみようと思いました。

あと、前回はアイシングがいまいちでしたので、可愛く仕上げるためにも研究してみないとですね。
今回、こちらのレシピを参考にさせていただきました。
詳しい作り方は、こちらを参考にしてください。
終わりに:クリーチの思い出
2年前、ちょうど復活祭当日にロシア入りをしました。朝のホテルはビュッフェでしたが、その中にクリーチがありました。
「これは飾ってあるだけなのかもしれない」と思って手をつけなかったのですが、後からきたロシア人男性がクリーチの取り分けた分をお皿に乗せているのをみて「あー、取ればよかった」と思ったのですが、すでにお腹いっぱいでしたので断念しました。
そして、その日にロシアの街中にいた移動パン屋さんの棚に、カップケーキくらいの大きさのクリーが売っていました。きっと、この時期なので販売していたのでしょう。これも手に入れ損ねたので、本場の味がどんなものかは、実はいまだに知りません。いつかまた復活祭の時期にロシアに行って、今度こそ味見をしてみたいと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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